| 年間降雨量が100mmに達しないところをほんものの砂漠という。 |
モロッコでは東はシルワ山から西はアンティ・アトラスまでがそれにあたる。
モロッコの砂漠は砂砂漠というよりは礫砂漠といったほうがよい(※)。見渡す限り石がごろごろしている広大な台地に、比較的低い砂丘がところどころにある。これは砂漠の熱風に運ばれて砂が積もってできたもの。 |
| ※サラサラの砂にきれいな風紋が描かれ、砂丘群が連なっているといったイメージが強いサハラ砂漠だが、実は砂ばかりの砂漠というのは多くなく、むしろ岩漠や土漠ばかりでその名前の由来となったサーラ(荒れ果てた)という言葉そのもの。 |
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| 砂漠の休憩所 |
| ▼オアシス |
| モロッコにはオアシスが多い。オアシスはもともと自生植物群から形成されたもので、オアシスにはナツメヤシの葉むらでできたシルエットがつきものである。 |
| 乾燥した平地や砂漠のある山のふもとで突然現れる。青々とした野菜や穀物の畑、果樹の木蔭と灌漑用の細い水路を流れる水が調和した静寂と安らぎの場所。 |
| オアシスの町は普通ヤシ林の外縁に開けている。これは農地を汚さない為でもある。 |
| また昔は家族が使う分だけを工作していた農業が、今では商品作物としてデーツ(ナツメヤシの実)の生産量を増やすため、ナツメヤシの単一栽培をしている。 |
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| モロッコの食にはかかせないもの |
| ▼ナツメヤシ |
ナツメヤシはアラビア原産のヤシ科の中で最も原始的な種類で約1億年前にはもう既に現れている。筒状の幹は年を重ねても太くはならないが、高さは30mに届くこともある。葉や枝は幹にらせん状に密集して生え、枯れるまで4〜5年の寿命がある。
オスとメスの木があり両方とも3月から4月にかけて花を咲かせ、風による自然授粉(※)が行なわれる。 |
| ※現在ではまず雄花を刈り取り、これを雌花につけるという人口授粉が行なわれている。 |
| デーツ(ナツメヤシの実)の果肉は糖分が非常に豊かで栄養価が高く、100以上ある種類はその色、大きさ、形によって分けられるがいずれにしろ丸みのある細長い形をしている。また表はしわのよったパラフィン紙のような皮で覆われている。 |
| ヤシの木は何もかもが役にたつ。直径50cmにもなる幹は建材としても利用価値が高く、樋や屋根の梁にも利用される。枝は薪や風よけにしたり、ござや家具、籠を作るのにも使われる。 |
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| 砂漠に隣接する地域 |
| ▼ステップ |
| モロッコの砂漠や乾燥地帯に隣接する地域にはステップの植物相を見ることができる。年間降水量は250〜500mm。 |
| 丘陵の高いところにはアフリカハネガヤ(※1)が、くぼ地や乾いたところではシロヨモギ(※2)が多い。 |
| ※1多年生のイネ科の叢生植物でアフリカではよく見られる。※2平原や粘土質の土地にアフリカハネガヤと一緒に生えている。 |
| 川床やダーヤには見事なベトゥーム(アトラスピスタチオ)が隠れていたりする。地下ではシロアリが土地を肥やし、バイオマスの基礎となって豊かな植物相を見せてくれる。 |